船場のまちなみ修景第1弾!
〜生駒ビルヂング編〜

船場のまちなみ修景第1弾として、
生駒ビルヂング」の時計塔&出窓部分が修景されました!

平野町2丁目、堺筋沿いの北浜と堺筋本町のちょうど真ん中あたりに、
大きな時計塔が目印の「生駒ビルヂング」があります。
大阪一の繁華街として栄えた大大阪時代から、
第2次世界大戦の戦災、その後の復興期・・・と、移り変わる時代の中、
変わらぬ姿で船場のまちに時を知らせてきました。

スクラッチタイルや、テラコッタ装飾が特徴的な生駒ビルヂング
生駒ビルヂング 時計 修景

屋上に上がらせていただいて、間近で時計を見てみると・・・
その大きさにビックリ!
文字盤は直径2.5m、針の長さは1mほどもあるそうです。

昭和5年の竣工当時は、イギリス製の機械式時計が使われ、
ウインチで巻き上げる大きな錘と振り子の機械で、3面ある時計を駆動していました。
文字盤には数字が、針には照明が仕込まれており、
夜でも遠くから時間を確認することができたそうです。

機械式時計時代の時計塔(写真は昭和6年)
生駒ビルヂング 時計 修景

その後、昭和40年代から徐々にメンテナンスが難しくなり、
とうとう、昭和の終わりに2代目の電気時計に入れ替えられることになりました。
新しい電気時計は機械式に比べ駆動力が弱く、
照明付の針は重くて動かせなくなったので、
同時に針も光らないものに交換されてしましまいました。

ところで・・・
一番上の生駒ビルヂングの写真を、もう一度良く見てください。
左上の時計塔から下に細長い出窓が伸び、さらに丸窓が続いていますね。
そうなんです!
このビルは建物全体として
巨大な『振り子時計』をイメージして設計されたものだったのです!

そして、生駒ビルヂング/生駒時計店社長の生駒伸夫氏の
また、昔のように針を光らせたい・・・
振り子のデザインをまちの資源として活かせないだろうか・・・
という ‘建物’と‘まち’を愛する気持ちから生まれたアイデアを実現するため、
大阪市HOPEゾーン事業による修景整備が行われることになりました。

ビルは交通量の多い大通りに面しているため、
作業は夜中、ひっそりと進んでいきました・・・
生駒ビルヂング 時計 修景

さて、工事は進み、11月末、工事完成に向けて試験点灯が行われました。
生駒ビルヂング 時計 修景

文字盤には数字が、そして光る針ではっきり時間も確認できます。
竣工当時はもちろん普通の電飾だったのですが、
今回はLED電球を用いることで軽量化をはかり、
‘光る針’を再現することができました。
しかも省エネ&長寿命!

振り子を模した出窓部分にも同様に、LED電球が仕込まれました。
生駒ビルヂング 時計 修景

しかし、この出窓は写真のようにただ光っているだけではありません!
まるで振り子が揺れているかのように見えるよう、照明がプログラムされているのです。

また今回新たに、4時間ごと8:0012:0016:0020:00)に、
鐘を8回鳴らす八点鐘(はってんしょう)」という仕掛けも加わることになりました。
八点鐘」というのは、船上で時を知らせるためのシップベルの鳴らし方ですが、
生駒さんはこの鐘を「大大阪八点鐘」と名づけ、
(好きな)大阪(もう一度みんなの力で)発展しよう
という想いを込めて鳴らし続けたい、とおっしゃっていました。

竣工当時の姿を取り戻し、さらに船場の‘いま’にあった仕掛けが加わった生駒ビルヂング。
この楽しい夜間演出に、思わず指をさし、「おおっ」と声をあげてしまうかも。
天神祭や大晦日にはヒミツの仕掛けが用意されているとか・・・これも必見です!

11月21日(土)に芝川ビルで行われた修景完成お披露目会において、
生駒さんの修景工事説明の中で、非常に印象深く、強く心に残った言葉がありました。
生駒さんのご了解を得て、ここに載せさせていただきます。
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 世間が、そして国も自治体も非常に厳しい財政状態にあるいま、
 このような民間のビルに助成金の交付を、
 それも決して小さくないご支援を頂戴する、ということは、
 単に一私企業が公の支援を受けた、ということでないと強く感じております。
 本来は、民間の会社として、
 自力で立派に維持管理をしてこそ誇れることだと思いますが、
 その一方で、今回、助成を戴いたことを恥ずかしいことだとも思っておりません。
 私どものビルは、大阪の街の歴史的景観の一部を構成する公の財産として、
 皆さんと共に守っていかねばならない財産である、という認識であります。


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生駒ビルヂング(旧称 生駒時計店)
所在地:大阪市中央区平野町2−2−12
  建物所有者:株式会社 生駒ビルヂング(代表取締役 生駒伸夫)
  建築年:1930(昭和5)年、改修2002(平成14)年
  構造・規模:鉄筋コンクリート造5階建 地下1階
  設計:宗建築事務所、改修:Y’S建築設計室
  国登録有形文化財

※掲載写真等は生駒ビルヂングさんよりご提供いただいたものです。
ありがとうございました。

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